2011年2月12日 第1回演奏会

HBE_001 活動履歴

アンサンブルの饗演 ~ 浜松サクソフォンクラブとのジョイントコンサート

場所:クリエート浜松
時間:2011年2月12日(土)13:30 開場 / 14:00 開演
入場料:500円

演奏曲目
  • 「ペリ」のファンファーレ (Dukas) : 3Tp/2Flg/Hr/3Tb/Tuba
  • 第12旋法によるリチェルカーレ (A.Gabrieli) : 2Tp/2Tb
  • カンツォーナ 第3番 (Marini) : 4Tb
  • ソナタ 22,27,28番 (Pezel) : 2Tp/Hr/Tb/Tuba
  • 第7旋法によるカンツォーナ第1番 (G.Gabrieli) : 4Tp/4Tb
  • 猫の組曲 (Hazell) : 4Tp/Hr/4Tb/Tuba
  • ジェラシー (Gade) : 2Tp(Solo)/2Tp/Hr/4Tb/Tuba

ゲスト:中村 啓太郎 (Percussion)

プログラム

● 出演者紹介 ~ 浜松サクソフォンクラブ  

今年で結成20年を迎えるサクソフォン愛好家が集まるアンサンブル団体です。 メンバーは20人ぐらいで、出身は北海道から広島まで、経験年数は10年から40年まで、年齢も20代から50代までといろんな意味で幅広いです。 通常は月1回の音出しを篠原公民館で内輪で楽しむ程度ですが、今年は結成20周年を記念して 浜松出身の世界的なサクソフォン奏者、須川展也さんを迎えて9/10に福祉文化交流センターで 記念演奏会を開催することにしました。今日はその中で組んだ四重奏による演奏をお届けします。

  • Soprano Saxophone:細谷照代  
  • Alto Saxophone:大原麻美  
  • Tenor Saxophone:相座礼子  
  • Baritone Saxophone:田辺元  

● プログラム:第1部(ハママツブラスアンサンブル)

  • Fanfare pour précéder “La Péri”/Paul Abraham Dukas / 3Tp 2Flg Hr 3Tb Tub
  • Ricercar del duodecimo tuono/Andrea Gabrieli/ 2Tp 2Tb
  • Canzon III/Biagio Marini / 4Tb
  • Hora Decima Sonata 22. 27. 28./Johann Pezel / 2Tp Hr Tb Tub
  • Canzon sepitimi toni No.2/Giovanni Gabrieli / 4Tp 4Tb

● プログラム:第2部(浜松サクソフォンクラブ)

  • Partita No.3 for Unaccompanied Violin/Johann Sebastian Bach
  • Don’t Cry for Me Argentina/Andrew Lloyd-Webber
  • Ballad for Trouvere/Shyouji Yokouchi
  • Quatuor pour saxophones/Faustin et Maurice Jeanjean

● プログラム:第3部(ハママツブラスアンサンブル)

  • Cat Suite/Chris Hazell/ 4Tp Hr 4Tb Tub Per
    * Another Cat : Kraken
    * Three Brass Cats : Mr. Jums, Black Sam, Borage
    * Three More Cats : Flora, Tubby Mousetrouser, Homepride
  • Jealousy/Jacob Gade arr.John Iveson/ 4Tp Hr 4Tb Tub Per   

● 音楽ガイド   

「ラ・ペリ」は、1912年にデュカスが作曲したバレー音楽です。数年後に前奏用ファンファーレを追加し、単独で演奏されることが多くなりました。   

リチェルカーレとカンツォーナは、ルネッサンス期に発達した模倣音楽です。リチェルカーレは、今日のフーガと同様に用いられた名称です。2人のガブリエリ、アンドレア とジョバンニは、叔父と甥の関係にあり、今回はどちらの曲も演奏します。   

マリーニはヴァイオリンの名手でした。17世紀前半の「マイナーな」作曲家ですが、サン・マルコ寺院に5年間勤め、斬新な管弦楽法を試みました。   

ペーツェル作曲のソナタは、1670年に40曲を完成させました。本来は1曲の中で繰り返し、それぞれがソナタなのですが、今回は3曲を選び、ソナタ形式で演奏します。   

第〜旋法は、古い時代のヨーロッパの音楽で、カトリック教会の聖歌で用いられました。現代では長調、短調にまとめられ、あまり使われなくなりました。

バッハ作曲の無伴奏パルティータは、ヴァイオリンの独奏ための楽曲です。フランス風の管弦楽組曲を思わせる舞曲で、明るく華麗な曲風をもっています。   

「オペラ座の怪人」や「キャッツ」などのミュージカルの作曲で有名なウェバーは、舞台ミュージカル「エビータ」の中で「アルゼンチンよ泣かないで」を作曲しました。カーペンターズなど多くの歌手がカバーしています。   

須川展也さんの所属するトルヴェール・クヮルテットのアルバム「イノセント・ドールズ」 の中に横内さんの曲は録音されています。

ジャンジャンが作曲したサクソフォン四重奏曲の第3楽章は、アンサンブル・コンテストでもよく演奏される「パピヨン(蝶)」です。   

猫組曲は、ヘイゼルの家で飼われていた猫をモチーフにフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのために書かれた4曲とロンドン・ブラスのために書かれた3曲で構成されます。フィリップ・ジョーンズは、10人編成の金管アンサンブルを確立し、その後多くのメンバーがその意志を受け継ぎ、ロンドン・ブラスを結成しました。本日は、ヘイゼル自身が1997年10月に書いた文章をもとに物語を作りました。猫の性格を聴きながら、演奏をお楽しみください。   

おまけは、アンコールではありません。昨年のフィギュアスケートでも取り上げられたジェラシーは、ニューヨーク・フィルで演奏活動をし、劇伴音楽の作曲をしていたガーデの曲をフィリップ・ジョーンズのメンバーのアイブソンが編曲したものです。

静岡新聞 2011年2月13日